大蔵大根は、色は普通の大根と同じだけど、形や葉っぱ、大きさが特徴的なんだよ。根の上部から先まで同じ太さの円筒形でね。葉は淡い緑色で、畑を覆いつくすように大きく横や上に広がっていくんだよ。収穫は、青首大根より少し大変。垂れ下がる葉を寄せ集めて抜くのがコツだよ。
太さは10~12cmで長さは約45cmあるので、力がいるんだ。約3kgある大根は、お子さん1人で抜くのは少し難しいかも。引き抜き体験の時は、親子で楽しんでもらいたいな。
大蔵大根は、11月中旬から12月中にかけてJAのファーマーズマーケットや大蔵大根生産農家の「庭先」直売所で販売しています。スーパーや八百屋と違い、季節や数も限られているけど、それを楽しみにしてくれると嬉しいな。
おすすめの食べ方は、おでんや鍋物!青首大根よりも水分が少なくて、煮崩れしにくいので味が染みて美味しんだ。
葉の処理は大変だけど、葉がとてもおいしいんだよ!葉にもビタミンCなどの栄養素がいっぱい詰まってるので、捨てずに食べてほしいな。炒め物やおひたしで召し上がれ。
大蔵大根の保存は、新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室に入れるか、ベランダなどに置くと1週間程度もちますが、早めに食べることをお勧めしています。葉は1日~2日でしなびてしまうので、ゆでて冷蔵か冷凍にして保存してね。
葉の苦味が気になる人でも美味しくアレンジ
忙しいあなたに、時短レシピ
ビタミンCで美肌効果アップ
食べ盛りのお子さんにおススメ
おやつやおつまみにピッタリ
「大蔵大根」は世田谷区の石井泰次郎氏が育成したもので、昭和28年に品種登録されました。
江戸時代に、豊多摩郡(現在の杉並区あたり)の源内という農家が作り出した「源内つまり大根」が原種といわれており、その名の通り、円筒形で尻(先端)が丸くつまっているのが特徴です。それが世田谷区の大蔵原に伝わり、更に改良を重ねて「大蔵大根」となりました。
古くから大蔵一帯は多摩川を南にした大蔵原と呼ばれる黒ボク地帯で、耕土が深く大根の栽培適地として知られていました。当地産の大蔵大根は、特に優れた形状と根部の肉質は市場で常に好評を博し、昭和40年代までは世田谷の至るところで栽培されていましたが、昭和49年に誕生した病気に強く栽培しやすい青首大根の普及に伴い、大蔵大根は姿を消しました。
「地元産のおいしい大根が懐かしい」「もう一度たべたい」と区民の声が上がってくるようになってきて、地元のゆかりの野菜である大蔵大根を作ろう」と、平成9年から区内の農家の方々が再び栽培をはじめました。
今では『せたがやそだち』の野菜の一つとして人気商品となっています。
各ファーマーズマーケットでは、地域農業を支える農家さんや庭先直売所、旬の地場産農産物を美味しく食べるレシピなどを紹介しています。ぜひご覧ください。