SDGs

身近にあるSDGsの取り組み紹介

 SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。JA東京中央では「食と農を基軸とした地域に根ざした協同組合」として、組合員の皆さんの声に応えながら、自己改革への取り組みを通じて、持続可能な地域農業・地域社会づくりに取り組んできました。ここでは、身近にあるSDGsの取り組みをご紹介します。

規格外の野菜をメニューへ NEW

 東京都世田谷区にあるJA東京中央ファーマーズマーケット二子玉川では、農家と飲食店を繋ぐ取り組みに力を入れている。

 渋谷区代々木に店を構える「よよぎあん」の関将伸さん(47)は、10年以上にわたってファーマーズマーケットで地場産野菜を購入し、自慢のメニューで活用している。今年に入り「農家が出荷できず残った野菜や、処分してしまうものがあったら購入したい」と相談があり、同店職員が農家とのマッチングに乗り出した。6月には取り組みに賛同する生産者が見つかり、関さんへ出荷することができた。

 生産者の鈴木孝臣さん(48)は「曲がったキュウリやインゲン、形がいびつなトマトやナスなど、味の良さは変わらない農産物を飲食店で使ってもらえるのはとても嬉しい」と喜びを語った。関さんは「調理してしまうので、形が少し悪いというだけで使える野菜を捨てるのはもったいない。価格も安くしてもらっているし、鮮度抜群の採れたて野菜をお客さんに提供できるからありがたい」と笑顔で話した。「長年取り引きをしている関係があってできた試みをこれからも継続していきたい」とファーマーズマーケットの都築店長も意気込む。関さんは今後、SNSで情報交換をしながらメニューを考えたり、栽培してほしい野菜の要望などを鈴木さんに伝えていく。

映えより味で勝負、規格外のフルーツサンドイッチが好評 NEW

 JA東京中央ファーマーズマーケット二子玉川では、世田谷産の旬の果物を使ったフルーツサンドを販売している。人気のサンドイッチを手がけているのは、アーリーバードの野中千穂里さん(56歳)。2021年2月に地元産野菜のサンドイッチ「世田谷サンド」を販売したところ来店者からの人気も高く、昨今のフルーツサンド需要の高まりを受け、試作販売の末販売に至った。

 7月に入って収穫期を迎えた早生桃の出荷が始まり、店頭にも並ぶようになってきたが、野中さんはその中で傷がついたものや出荷できないものを農家から買い取ってフルーツサンドを作っている。フードロス削減の観点から持続可能な開発目標(SDGs)達成の一環にもなり、JA自己改革の基本目標でもある農業所得の向上にもなるということで、世田谷サンド以上に考案・開発・販売に力を入れている。野中さんは桃のフルーツサンドについて「中のクリームに少しヨーグルトを入れ酸味を加えることで、桃の風味を引き立てるよう工夫した。傷が付いたとしても果物のおいしさは変わらないので、規格外品の利活用としてフードロス削減にも取り組めていると感じる」とフルーツサンドを作る意義を語った。

 今後は、旬の果物に合わせてイチジク、カキ、ブドウ、マスカット、リンゴなどのフルーツサンドを考案・試作し、来店者に地元さん果物をPRする。

ペットボトルのキャップを集めて地域貢献

 大田区にある馬込支店は、昨年の5月から、地区を拠点にした活動の一環でペットボトルのキャップを回収しています。馬込支店・ハウジング馬込店・仲池上キャッシュコーナーの3カ所に回収箱を設置。集めたキャップは業者に依頼してリサイクル資源として利用し、その利益がワクチンの費用として「認定NPO法人世界の子どもにワクチンを日本委員会」へ寄付しました。 地域の皆さんの協力で集まったキャップは163,500個で、重さにして327キログラムにもなり、ポリオワクチン163.5人分相当になりました。また、キャップをゴミとして焼却した場合に発生するCO2量1030.1キログラムの削減にもつながりました。

 支店長は今回の取り組みについて「地区を拠点にした小さな活動が地域の人をつなぎ、世界の子どもたちのために役立ったことは意義がある。温室効果ガス削減にもつながっており、今後もこの活動を長く続けていきたい」と話し、意欲を見せました。

「農業井戸」防災にも都市農地機能強化へ向け点検

 東京都杉並区は都の「都市農地保全支援プロジェクト」を利用してJA東京中央と協力し、農家の畑に防災兼用農業井戸を設置しています。このプロジェクトは、都市農地が持つ防災や環境保全などの役割を十分生かすとともに、地域住民に配慮した基盤を整備し、貴重な都市農地を保全することが目的。井戸の整備や停電時に必要な非常用発電機の購入費、防災協力農地看板の整備などを補助しています。井戸の設置は2014年の7カ所から始まり、現在は21カ所にまで増えています。

 3月上旬、2018年に井戸を設置した牧野繁男さんから動作確認依頼があり、設備業者と共に設置状況や稼働状況を調べ、発電機が正常に動き、井戸水を汲み上げることができることを確認しました。

 防災兼用農業井戸は日ごろの栽培管理だけでなく、災害時の防災用地と食料提供に加え、地域住民への生活用水の提供にも利用できます。点検を終えた牧野さんは「農業用井戸として役立てるとともに、災害時には近隣住民に提供できるようしっかりと備えておくことが大切だ。発電機が正常に動き、井戸水が出ることが確認できて安心した」と話しました。

T-GAP平川農園 平川幸志郎さん

 大田区にある平川農園では、園主の平川幸志郎さんが無農薬にこだわり、約30種類の野菜を育てています。令和3年3月に、東京都GAPをトマトで取得した平川さん。平成12年12月には東京都エコ農産物認証制度で化学合成農薬と化学肥料を全く使わない「東京エコ100」の認証を受けており、農産物に対する安全と、生産環境に対する安全を消費者に向けてPRしています。

夏ミカンの皮も実もまるごと使い切る 佐久間夏子さん

 世田谷区喜多見に住む佐久間夏子さんは、夏ミカンの皮を使った「なっちゃんピール」と、実を使ったゼリーをファーマーズマーケット二子玉川に出荷し、人気商品となっています。ゼリー作りは、皮を剥いた夏ミカンの実を有効活用しようと、食品ロス防止の観点から今年の5月から始めました。毎週水曜日と日曜日に出荷し、こちらもおいしいと好評です。

小学生に夏野菜の苗植えを教える高橋光正さん

 世田谷区にある芦花小学校で6月1日、小学校2年生5クラスを対象にミニトマトの苗植えを行った。この取り組みは、世田谷区上祖師谷の高橋光正さんが小学校側に依頼され、8年前から始めたものだ。「先生!僕のは、できてますか?」青空の下、キラキラした眼差しで高橋さんに呼びかける子供達。好奇心の赴くままに熱心に質問する様子が印象的だった。これじゃあ土が少ないな、もっと入れないといけないよと指導に熱が入る高橋さん。その声からは、都市農業を広めたい真っ直ぐな思いが感じられた。

 現在、都市農業を周知するため、世田谷区内にある小学校4カ所を回り、食育活動を行っている。今回のイベント終了後、高橋さんに対し、今後も継続して課外授業をするか尋ねると、「小学生への課外授業は今後もやっていきたい。子どもたちに教えるのは大変な作業なので、積極的にやる農家はいないが、都市農業のファンを増やすべく活動したい」と意気込んだ。

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