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「農業は面白い」農家主体の食農活動が教材に 松本吉雄さん

 松本吉雄さん(45)は、東京都中野区にある大和町で、約40aの畑を管理し露地野菜を栽培している。圃場は先祖代々受け継いでいるもので、父の勝秀さん(77)から畑を任されて今年で12年目だ。
 もともと、サラリーマンとして働いていた松本さんは、その経験を生かしトライ&エラーを農業にも取り入れている。「1年に1回しか栽培できない野菜は、失敗すると再チャレンジできるのは1年後になってしまう。毎年同じ気象条件とも限らず、自然と向き合いながらの試行錯誤は正直大変」と、辛いながらも笑顔で話す松本さん。今年はパイプハウスを新規設置し、新たな作付けにもチャレンジする。
 松本さんは野菜を作るだけではなく、区内にわずかしかない畑を食育の場として提供し、小学生の社会科見学を受け入れている。その取り組みが実り、中野区の小学3年生が授業で使う教材に松本さんの畑の様子が掲載された。松本さんは「当初は近所の小学校2校を受け入れていたので私だけで対応できたが、徐々に増えているため、同じ区内の青壮年部役員やJAと協力しながら可能な限り受け入れられるよう対応している。コロナが落ち着くともう少し増えるかもしれない」と笑顔で話していた。9月17日には、JA東京青壮年組織協議会リーダーセミナーにおいて開かれる青年の主張発表大会に出場する松本さん。今後も、都市農業の維持・発展に向け、情熱をもって取り組んでいく。

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